遍路・高知県Ⅲ
自転車遍路 
2014年10月7日~12日
28番大日寺から39番延光寺まで




前回の遍路は「海岸線を歩き」と兼ねて徳島県県境から桂浜まで歩いた。その際は24番札所から27番札所まで参拝したが、高知市近郊の札所は近くは通ったが参拝はしなかった。今回は28番札所からだが、高知市近郊には多くの札所があり、どのような順番で廻るか頭を悩ませた(遍路では参拝の順番、経路は自由)。熟慮の結果、地図上クロネコヤマトに自転車を送り、自転車をここで組立、31番札所―>30番札所―>29番の順に回ることとした。
20014年10月7日
早朝千葉県の自宅を出発、羽田空港、高知空港を経て9:50高知市内のクロネコヤマト営業所に着く。
9:50~10:50 自転車を組み立てる。
11:20 31番竹林寺の登り口に着き、自転車を置いて標高差120mの寺を目指して登り始める。今年の6月にふくらはぎを怪我して以来の登山、少し足が痛くなるがゆっくり登る。
11:50~12:45 参拝、その後昼食。久しぶりの参拝なので作法も忘れ気味であった。

 
11:20 自転車を置き、徒歩で寺へ      11:50 31番札所、竹林寺山門

 
11:50 五重塔があった           11:50 竹林寺本堂

竹林寺からの下山はゆっくりと歩く。自転車走行では足に異常は感じない。
13:50~14:30 30番善楽寺参拝。隣の土佐神社(土佐一ノ宮)も参拝する。
 
12:40 善楽寺に向かう道にて        13:50 30番善楽寺、左は大師堂、右は本堂

 
13:50 善楽寺本堂             14:20 土佐神社、拝殿は国重要文化財

29番国分寺に向かう道(約7km)では標高差60mの上り坂、草ぼうぼうの田んぼ道、分かりにくい道に悩まされ、人に道を尋ねる。一応小さなナビ(ガーミン製)は持っているが性能が悪いのと不慣れなため、肝心の時に役立たない。国分寺の金堂(本堂)は1558年に長宗我部元親が寄進したもので、屋根は「こけら葺き」。国の重要文化財に指定されている。
 
15:00 田んぼの中の草の道              15:20 29番国分寺、山門

 
15:20 国分寺本堂、屋根はこけら葺き、重要文化財    15:20 大師堂

28番大日寺に向かう頃には16時を過ぎ、17時までに納経所に着かないと閉じてしまうので焦る。この道も田畑の中の細い道なので分かりにくく、ナビも当てにならない。大日寺まで約9km、最後の急坂は自転車を置いて登り、16:55に28番大日寺にたどり着きまず納経所に行き、先に御朱印を貰った後参拝する。焦ったので本堂等の写真を撮り忘れた。
この日の宿は大日寺からすぐの遊庵、安い割に料理等最高であった。
  * 10/7の自転車走行距離は30km

        
16:50 あと少しで大日寺                  28番大日寺の御朱印

29番国分寺           30番善楽寺           31番竹林寺

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10月8日
7:00 宿を出発。今日は種崎でフェリーに乗るが1時間毎なので早めにでる。32番禅師峰寺(ぜんじぶじ)への道の後半部分は前回歩きの時と近い道だが、前回は堤防沿い、今回は横目に堤防を見ながら走る。禅師峰寺も標高差82m程の山上にあるので、最後は自転車を置いて山道を登る。足は今日も痛い。
8:20~9:00 32番禅師峰寺参拝。
 
8:30 禅師峰寺山門             8:30本堂

 
9:00 境内より、あの海岸線を前回歩く。 左上建物のある半島が桂浜、橋は前回歩いた浦戸大橋

9:25 自転車まで戻り、8km程離れた33番雪蹊寺(せっけいじ)に向かう。人家は途絶えないが寂れた町の中の道。9:50 種崎着、10:10フェリー出発。前回歩いて渡った浦戸大橋が頭上に見える。

 
9:40 人家はあるが寂れた道              9:50 種崎着。20年以上乗っている愛車

 
9:50 種崎渡船場、市営の人、自転車専用フェリー、無料  フェリー内部、同乗者は2人。
     
 
10:10 あっと言う間に浦戸湾を渡り、対岸の長浜に着く。  10:10 結構立派な舟だった。

フェリーを降り、10分程走ると33番雪蹊寺につく。10:20~11:00雪蹊寺参拝。さらに30分ほど(6km)田畑の中を走り、34番種間寺(たねまじ)に着く。11:30~12:00種間寺参拝。

10:20雪蹊寺、山門はないようだ  本堂             大師堂


11:30 34番種間寺 ここも山門は無い。    本堂      大師堂

約10km離れた35番清瀧寺(きよたきじ)に向かう途中、日本一の清流と言われる仁淀川を渡る。河口まで5km程なので川幅は広いが、清流のようだ。昼食は牛丼屋でとる。入ってから出るまで15分、急ぐ旅には最適だ。13時頃前輪の空気が抜けているのに気付く。パンク❓幸い土佐市の市街地だったのでチェックしていた自転車店に行く。1軒目は外出中、2軒目は主人居る。空気を入れてみて「漏れていないようだ。空気の入れ方が悪いのでは」感謝して寺に向かう。清瀧寺も100mの高台にあるので、最後は自転車を置いて歩く。
13:50~14:20 35番清瀧寺参拝。

 
12:20 仁淀川大橋より下流方面、河口まで5km程        仁淀川大橋より上流方面

 
13:30 ここから自転車を置いて歩き         13:40 清瀧寺山門

 
13:40 山門をくぐっても本堂は階段の上     13:50 35番清瀧寺本堂

 
13:50 大師堂、屋根の形は本堂と似ているが少し違う。  14:00 土佐市が眼下に見渡せる

14:30 自転車まで戻り36番青龍寺(しょうりゅうじ)目指し(14km先)出発。最短距離は坂とトンネルがあるので遠回りの海沿いの道を行く。自転車では上り坂とトンネルが鬼門でなので、遠回りも辞さない。
元横綱の朝青龍は高校時代に青龍寺の近くに住み、青龍寺の階段でトレーニングをした縁で朝青龍としたらしい。
浦ノ内湾に架かる宇佐大橋は歩道を走ったが、風があり怖かったので帰りは車道を走って宿に向かった。5時過ぎ、36番を参拝し宿に向かっている所でまたも前輪の空気抜けを発見、やはりパンクのようだ。20分程戻れば自転車店があるが、直していれば6時過ぎになり、宿に迷惑をかける。幸い抜けているだけで乗れない事はない。しかし、人家があったので空気入れを借りて6時に無事宿にたどり着いた。宿「なずな」は魚ずくし、同宿の遍路3人と話が弾んだ。
翌日は宿でタイヤに空気を入れ、空気が抜けないように祈りながら走り、次の町でパンクを修理してもらった。こういう事もあろうかと遍路道沿いの全ての自転車店を地図に書き入れていたのが役立った。
   * 10/8 自転車走行距離:65km

 
15:30 宇佐湾と浦ノ内湾に架かる宇佐大橋が見える    16:10 36番青龍寺山門、朝青龍がトレーニ
                            ングをした階段?

 
16:10 青龍寺本堂                  大師堂





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10月9日~11日
 当時、地図を見て37番岩本寺は四万十川の中流にあり、38番金剛福寺は四万十川河口の先にあることを発見した。そこで、36番青龍寺から四万十川源流に行けば、遍路を兼ねて四万十川を源流から河口まで自転車で走れる事を発見し、10/9~11に実行した。その時の記録は別に書きましたのでそちらをご覧ください。
   *  10/9~11 自転車走行距離:253km
    
   四万十川・源流から河口へ(上)   へ行く
   四万十川・源流から河口へ(下)   へ行く  

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10月12日
11日は四万十川中流を出発し、四万十川河口まで行き、さらに足摺岬先端の38番金剛福寺まで走行し、参拝した。しかし、急に台風19号が接近し13日四国に上陸するとの予報が出された。計画では14日に43番札所まで行く予定だったが、出来れば12日中に帰る事にし、早朝足摺岬の宿を出発。 
6:30 次の39番延光寺(えんこうじ)まで53kmほどだが、昨日来た道を25km程戻ってから39番に向かう道を取ることにする。ただし、昨日は足摺半島の東海岸から来たが、帰りは西海岸を走り半島を時計回りに一周する道をとった。西海岸は台風の余波の風が余りなく正解であった。西海岸の大浜集落にはテニスクラブで一緒のK氏の実家があり、「兄がいるのでぜひ寄ってくれ」と言われていたのも理由の一つである。



 
11日17:30 前日に撮った足摺岬灯台          12日6:50 海は荒れているが道路は風無し

 
6:50 これから向かう方向               6:50 足摺岬方面  

 
7:00 足摺岬方面                   7:00 まだ崖が続く。

 
7:20 崖の上の道が終わり海岸に出る。                7:30大浜のK氏の兄
                                  弁当を差し入れしてくれた
  
 
7:50 清水港                     7:50

8時頃には足摺半島を一周も終わり、昨日走った道を逆方向に走る。8:10下の加江集落から昨日の道と別れて39番に向かう道に入る。1時間程は下の加江川沿いの曲がりくねった道を標高差150m遡る。登り着いた三原村は秋祭りの最中で、餅マキに出会い3個ほど餅を拾い、昼食の足しにする。13:00~30、39番延光寺参拝。山門をくぐる辺りから本格的な雨が降りだす。14:00 宿毛駅前のクロネコヤマト便に着いたので、今回の遍路を終わりにし、自転車を分解して自宅に送る。送料は7000円と言われ抗議する。自宅から送る時は2000円だったのに。交渉の末4000円になる。7000円は分解しない完成車の送料だが、4000円なのは、袋に入れた時入れ方が悪く容量が増えたためらしい。
15:05 宇和島行きバスにギリギリ間に合う。17:00 宇和島から松山行きの列車に乗るが、列車が遅れ、空港行バスにタッチの差で乗れない。しかたなく、タクシーに乗る。空港で羽田行の最終便に間に合うがJALもANAも台風で満席、両方キャンセル待ちとする。所がギリギリの時間になり、両方ともOKとなる。5分早く出発するJALに乗り、ANAの券は翌日成田まで出向いて払い戻しとなった。
最後はバタバタしてしまったが、台風の前になんとか無事帰宅する事ができた。
*** 宿毛駅から7km程で愛媛県にはいるので、以降は愛媛県編に記す。

 
8:10 台風に備えて舟は港に終結             8:10 

 
9:00                 9:00                     
 
10:00 下の加江川、太平洋から離れこの川を1時間程遡る  10:40 下の加江川の上流

 
11:10 三原村でお祭りの餅まき遭遇、餅を3個拾う  13:00 39番延光寺、山門に入った頃から雨が降り
                          だし、以降写真無し。

37番岩本寺           38番金剛福寺          39番延光寺

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