大阪府編
東海自然歩道と寄り道登山
2024年4月12日~5月24日

  2024.4.12   善峯寺~原立石    8.2km (*)
2024.5.22  原立石~萩谷総合公園  5.9km
2024.5.23  萩谷総合公園~泉原  12.0km
2024.5.24 泉原~箕面ビジターセンター 9.6km
大阪府合計歩行距離:         35.7km
(*)ポンポン山~原立石間(大阪府部分)の距離 

2024.4.12  今日から東海自然歩道は大阪府に入るが、その境にあるのはポンポン山(678m)である。昔は加茂瀬山と呼んでいたようだが今は地理院地図もポンポン山となっている。ポンポン山の由来は山頂で足踏みするとポンポンと音がすることから付いたようであるが、確かめた人は少ないようだ。
よし、自分で確かめるぞ!と張り切って望んだ。

善峯寺から歩き出し、12時半ポンポン山山頂で桜餅、おはぎの昼食。さて、山頂広場を出た所で思い出した。ポンポンなるかどうやって確かめるか?最近の私は町中と低山歩きなので登山靴ではなく運動靴なので、足音は期待できない。そうだ、年寄愛用のあれがある。山頂には10名ほど登山者がいるが、私以外あれを使っている人はいないようだ。それだけポンポン山が容易に登れるということだ。

あれとはストック(ゴムキャプ付き)である。今日もポンポン山の上り始めの急坂で足の負担を減らすため、ストックを出し腕の力で登ってきたのだ。
さて、山頂広場を出たすぐの踏み跡はあるが正規の登山道ではない所をストックで「ポンポン」とつくと確かに「ポンポン」と聞こえる。もう一度確かめる「ポンポン」と突くと「ポンポン」と鳴る。やはり通説は正しかったのだ。
しかし、小石だらけの正規の登山道で「ポンポン」とやってみると「・・・・」ポンポンとは聞こえなかった。

後日、ポンポンと音がするか確かめた人の記録を見ると、ほとんどの人が足音で確かめ、ポンポンとは聞こえないと記している。私の場合はストックで確かめたのでポンポンと聞こえたのだろう。

そこで「昔は足踏みするとポンポンと鳴ったのに、現在は音がしない」という事に私なりの解釈をしてみた。
現在登山靴の人が足踏みしてもポンポン音がしないのに、昔の人がわらじで足踏みしてポンポン音がしたとは考えられない。「足踏み」という前提が間違いなのだろう。
ポンポン山には本山寺、神峯山寺がある。調べてみると両寺の開祖は役行者、役行者と言えば修験道(山伏)で両寺とも最近まで修験道に係わっていたようだ。山伏の修行には金剛杖がかかせない。
私も昔遍路をした際金剛杖を使ったが、持っていれば平らな道でも必ず突く。突くと木製なので小さな音がする。本山寺の山伏が修行のためポンポン山に登り、金剛杖を付いたら「ポンポン」と他の場所とは違う音がした。わらじで足踏みしても音はしないが、金剛杖なら音がする。
山伏がこの珍しい現象を村人に話し、これが次々に伝わる間に村人が金剛杖を足音に変えて自分の経験談として話したというのが真相だろう。

もし私が山頂付近でストックを手にしていないで、足踏みで確かめていたら、ポンポンという音は聞こえず、私の感想は違ったものになっていただろう。杖を頼りの年寄の登山もたまには良いことがある。

ポンポン山山頂手前では満開のカタクリの群落に遭遇し、しばらく鑑賞、撮影をした。??片栗粉の原料はカタクリの地下茎だと聞く。カタクリとポンポンという音は関係があるのかもしれない。カタクリの地下茎を掘った跡が空洞になっていて音が空洞で増幅されて大きくなる。いや私の空想もどんどん大きくなっているようだ。

昨日(4/11)と同じく9時過ぎに善峯寺バス停に着く。今年は桜の開花が遅れ、善峯寺付近は今が見頃なので花見をしながらと善峯寺経由の道を選ぶ
       

 
9:30 善峯寺本堂(観音堂)             山門、立派な山門である

 
9:40 綱吉公生母桂昌院のお手植え・しだれ桜      遊龍の松としだれ桜
昨日より満開に?どうやら背景が青空になったので 
 
善峯寺の桜

 

 
10:00 三鈷寺を参拝            三鈷寺境内からの展望・京都市内がよく見えた

 
10:45 ポンポン山・金蔵寺・善峯寺への三叉路        11:10 ポンポン山への沢沿いの登山道

 
11:30 尾根道になる              11:40 釈迦岳への分岐

 
12:05 明るい尾根道             12:15 カタクリの群生地、しばし花見タイム

 

 
12:40 ポンポン山山頂            山頂から

            
13時 ポンポン山山頂でポンポン鳴るかどうかを確かめた後、下山にかかる。

 
13:10 始めは緩やかな狭い尾根道          13:40 尾根らしき道

 
13:55 天狗杉

 
14:20 本山寺への分岐、本山寺に寄り道   14:40 本山寺 本堂は階段の上なのでパスお賽銭を石段に

 
14:45 本山寺の山門、鳥居の変形?          15:00 本山寺を出ると舗装道路が始まる

 
15:30 遠くに大阪の市街地が              16:00 神峰山寺(かぶさんじ)・ここも桜が

 
16:00 神峰山寺本堂                   神峰山寺山門

 
16:30 山が終わり平地へ              16:31 バス停に向かい山際の道を行き
                                16:40 原立石バス停着、歩行終了

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2024.5.22 4月に東海自然歩道の京都府を歩き終える予定が、苔寺の先4km程を残してしまったので、5/22午前中にこの区間をあるいた。そこで5/22の午後は短い区間だが原立石から萩谷総合公園まで歩くことにした。
 
12:30 原立石バス停から歩行開始      12:35 畑の中の道を摂津峡へ

 
12:45 摂津峡大橋・これが大橋??           大橋より下流側(西側)

 
12:45 ここから摂津峡遊歩道         12:46

 
12:47                       13:00

 
13:05 白滝への分岐                13:10 白滝 滝である・白い事も確か

 
13:25 「萩谷総合公園へ」との指導票に導かれ尾根道へ、  13:55 もうすぐ萩谷総合公園
  ピークを越えての遠回り道なので引き返す・20分寄り道
 
14:05 萩谷総合公園の中            14:30 萩谷総合公園の先の道


14:35 中萩谷の集落を通る      16:40 中萩谷バス停         15:15 阿武山口バス停
                                      バスが来たので歩行終了
 
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2024.5.23 
東海自然歩道・完歩前日の目玉は竜王山(大阪)だった。
車作大橋から車作集落への県道の急坂はあえぎ喘ぎ登ったが、竜王山の登山道に入るとあっけなく山頂に着いてしまった。山頂展望台に登ると遠くに大阪の市街地が春霞に霞んでいた。山頂に居た人としばらく歓談した後、最後になるかもしれない山を後にする。

東海自然歩道を歩き始めて4日目に山梨県の竜ヶ岳に登った。竜ヶ岳は東海自然歩道上にはないが、東海自然歩道・寄り道登山と称して自然歩道に近い山に登ったのだ。山頂には冷たい風が吹き荒れ、目の前に見える富士山の山頂付近は春霞の中だった。山頂から少し下った所で、山麓を見ると赤い火と白い煙が見え、「山火事」と思った。しばらくして朝霧高原での「野焼き」ということに思い当たり胸をなでおろした事を今でも覚えている。
三重県鈴鹿山脈の竜ヶ岳にも寄り道登山をしようと計画したが長い寄り道になるので断念した。

竜、龍という字には特別な思い入れがある。私の干支(えと)が辰(たつ)なのだ。
しかし、改めて考えてみると「特別な思い入れ」なるものが見えてこない。???
たつどしは龍年とは書かずに辰年と書くのが原因かもしれない。
私が子供の頃は「りゅう」は「龍」だったがいつの間にか「竜」になっていた。私は未だに正確に龍の字が書けないので竜には感謝しているが馴染めない。「竜」の字をみると「たつのおとしご」を連想し龍と同じ字とは思えないのだ

そういえば、今年の干支も辰だった。辰年に辰年生まれが竜王山に登った事になる。
竜王山が龍王山だったらもう少し苦労しまた思い出深い山になったかもしれない。

8:00 バスで萩谷総合公園正門に着き、歩き始める。中萩谷と車作大橋の間の東海自然歩道は健脚コース(山道)と一般コース(林道)がある。終活登山の私はもちろん・いや大分悩んだ?が一般コースを選んだ。それに昨日一般コースの一部を歩き終えた利点もあった。
 
8:00 萩谷総合公園                 8:06 右側が林道入り口

 
8:30 林道と言っても立派な道だ           9:25 車作大橋?林道はおわり

 
9:50 急坂を登ると車作集落、坂道だらけの集落 10:05 竜王山の中腹の集落なので景色は良い

 
10:15 集落が終わり登山道へ            10:40 尾根道になる

 
11:20~11:45 竜王山510m山頂

 
11:55 宝池寺 山中にお寺             12:20 忍頂寺交差点・竜王山登山口

 
12:55 林道を行く                 13:10 上音羽屈折点・300度程屈折する?

 
13:15 しばらく田畑と山林の境の道を行く       13:30 この三叉路を右に行くのが正解だが指導票ない            
                            ため5分程直進し引き返す
   
13:37 この舗装路を真っ直ぐいくと右の写真水路沿いの道となり引き返す。  13:40 この先を引き返す
この周辺を10分程うろつき、写真赤矢印の踏み跡に気ずきここを行くのが正解
 
13:52 獣除けゲートがある。東海自然歩道の道標はないが先へ進む  14:00 山の中の道を行く

  
14:10 山道が終わり次の集落の田畑が始まる 14:20 素戔嗚尊(すさのおのみこと)神社前の集落で東海自然
                        歩道を離れ、泉原バス停に向かう
     ・・・・・・・・・・・・             ・・・・・・・・・・・・

        
2024.5.24
 ついに東海自然歩道の歩行最後の日を迎えた。最後の日ぐらい1度も迷わずスッキリ終わりにしたいと思っていたがだめだった。山道が終わり獣除け柵の出入口を潜ると良く整備された北摂霊園にはいった。入った所でチョット休憩し出発、今度は霊園から登山道への入り口を見つける訳である。しかし、獣除け柵に沿って霊園内の道路を歩くが出入口はない。ヤマレコアプリも道間違えの警告はない。そうこうするうち霊園の展望台に着いてしまった。展望台経由の東海自然歩道の話を知っていたので探すが見つからない。諦めて引き返す。柵に沿って戻るが入り口はない。柵の向こう側には登山道らしき道が見えるが出入口はない。そうこうするうちに先ほど私が霊園に入った入り口が見える場所まで戻ってきた。?? 私が入った入り口から10m程の所にもう一つ出入口が見えた。
道路からチョット引っ込んだ所にあるのは確かだがなぜ見落としたか分からない。歩き始めた時、もっと先を見て歩き出したのだろう。そもそもなぜ10m間隔で2か所も出入口を作ったのだろう。出入口は1か所にして歩道は園外を通るようにすれば迷う人はいないだろうに。
しかし、30分迷ったおかげで標高600mの展望台に行けた。これは今日の最高標高地点である。

 
8:00 モノレール彩都西駅から西・箕面方向の山、最勝ヶ峰?   8:25 泉原バス停から歩き出した

 
8:45 東海自然歩道に復帰         8:55 しばらく集落の中を歩く。曲がりくねった道で何回か村人に
                         聞く
 
9:00 集落が終わり山にはいる        9:20 写真・左の細い道から右の林道へ

 
9:45 県道から霊園に向かう三叉路          10:35 湧水汲の人が居る。ここで林道終わり

 
10:40 山道に入る                 11:05 尾根が近い

 
11:20 北摂霊園への入口         11:35 道を間違え霊園展望台(600m)今日の標高最高点

 
11:50 霊園からの出口・入口から出口まで10mだが30分かかる  12:10 尾根道を行く

 
12:50 開成皇子の墓               12:55 最勝が岳540m  

  
13:15 下り基調の尾根道がつずく          14:13 ついに東海自然歩道の終点・箕面ビジターセン
                           ターについた。完歩証明書をいただく。感想は?
 
ビジターセンターから箕面駅までの歩きが  15:00 箕面大滝・そういえば養老の滝も通ったな~
残っている
   
16:05 箕面駅着・駅前の碑    完歩証明書・206番だった。     高尾山にある東海自然歩道の起点
 ビジターセンター近くの東海自然歩道終点の碑は見逃してしまったが、箕面駅前の碑は見つけた。しかし、なぜか東海自然歩道終点ではなく西の起点である。!!終点がないと気持ちよく終わらせる事が出来ないじゃないか!


2016年12月、76歳の時山中湖畔を富士山を背に出発してから8年、83歳で東海自然歩道を           歩き終えた。長かったが楽しい日々だった。体力やバランス感覚が年々衰えていき、完歩できるか心配したこともあったが、どうにか歩き終えた。感無量と言いたいところだが、嬉しさが湧いてこない。そういえば、ユーラシア歩行を終えた時、百名山を終えた時、遍路を終えたときもそうだった。

いつもはビールと惣菜を買って新幹線の中で乾杯をするのだが、今日は特別。梅田の阪急デパ地下の居酒屋で自分に乾杯!!がなにか感慨に浸れず早々に退散。新幹線でもう一度乾杯。

箕面ビジターセンターで「東海自然歩道完歩記念証」を頂き、通し番号が206号だった。東海自然歩道が出来て50年、「記念証」を発行し始めてから24年経つそうだ。
気になるのは東海自然歩道を完歩した人は今までに何人ぐらいいるのだろうかだ?
記念証の番号から類推してみた。記念証を貰わなかった人が半数、西から東に歩いた人が半数とすると今までに完歩した人は記念証が出来てから25年で800人、50年で1600人だ。平均すると一年で30人である。
完歩した人は1600人・・・多いようで・少ない、少ないようで・多い。その内の一人になれた訳である。

自然歩道沿いの宿の話では、昔は東海自然歩道を歩く人が多かったが最近は非常に少ないとのことだった。この話を踏まえると最近完歩する人は年に10人程なのかもしれない。
歩く人の少なさ、道の荒れようから考えると、何か手を打たないと東海自然歩道は消滅するかもしれない。

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