遍路・徳島県Ⅱ
自転車遍路
2013年11月1~6日 |
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11/4 昨日、今日の天気予報では雨で心配したが、夜中に降っただけで朝には晴れ間が覗いていた。しかし、路面が濡れていて朝のうちは走りにくかった。
7:30 12番焼山寺近くの宿出発。宿から18番までは31km。 13番から17番までは前日までに参拝を済ませているので、18番に向かう。順番が異なるので遍路道ではなく 、最短距離の県道を行く。前半の20km程は下り基調で快適だったが、後半10km程は登り下りの多い道で、苦労する。遍路地図には登り下りが記されているが、道路地図には記されていないので注意である。結局30kmを3時間弱かかる。 10:10 恩山寺仁王門、自転車をここに置き寺まで10分程登る。 10:20 18番恩山寺(おんざんじ)入口 恩山寺本堂 恩山寺大師堂 18番から19番は4km。19番の寺近くになり食堂があったので久しぶりに食堂で昼食を取る(11時半~12時)。さて食事が終わり寺を目指すが寺に着かない。20分後、間違いにきずいた。GPSに従って走っていたが、次の次の寺を目指す経路に沿って走っていたのだ。20分かけて戻ると、19番は昼食の食堂の直ぐ先にあった。 GPSについて:徒歩の場合は頻繁に地図を確かめることが出来るが、自転車ではいちいち下車して地図を見るのは面倒になる。当時はまだスマホは使っていなかったが、ガーミンのGPSmap60CSを持っていたので、取り込んだ地図に経路を書き込み自転車に取り付け使っていた。画面は5cm・3.5cmと小さかったがGPS機能は優秀で、予定した経路に自分が居るか否かはハッキリ分かり重宝した。しかし、ナビ機能は無かったので目的地にどれだけ近いか不明であり、市街地にある寺なので見逃してしまったようだ。何事も経験であり、以後この様な間違いはしなかった。 12:40 19番立江寺(たつえじ)仁王門 立江寺本堂 立江寺大師堂 立江寺多宝塔 19番から20番までは自転車14km、徒歩2km(標高差500m) 14:30 20番の山の下に着き、ここから靴を履き替え山登り 14:40 遍路2つ目の山登り、焼山寺より急坂 14:50 階段もある 15:40 20番鶴林寺(かくりんじ)到着 鶴林寺本堂、両脇に鶴がいる 鶴林寺三重塔 20番から今夜の宿まで徒歩2km、自転車9km 16:10 下山路 17:00 鶴林寺から下山、自転車に戻る。 17:50 今夜の宿着(翌朝撮った写真) 17:30 日が暮れて初めて夜間にライトを点けて走る。 11/4 自転車走行距離:58km 歩行距離:4km ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ 11/5 7:30 宿出発。宿から21番まで4km(往復8km)。 宿は21番の寺(標高520m)の麓にあるので、徒歩で出発。道の3/4は車道だが急坂で枝が多数散乱している道で自転車を使わないのが正解だった。朝早い山登りだったので、ゆっくりと歩く。 7:40 村の道から 8:40 急坂の林道 9:00 林道から歩道へ 9:10 21番太龍寺(たいりゅうじ)仁王門 9:20 太龍寺護摩堂 太龍寺鐘楼門 太龍寺(たいりゅうじ)は「西の高野」とも呼ばれ標高520mの山中に多くの建物が散在する高野山真言宗の寺院。 9:30 太龍寺本堂、仁王門をくぐってから20分かかる。 本堂正面 9:50 大師堂 多宝塔 11:30 来た道を戻り宿に着く。 12:00 22番を目指して出発。22番まで9km。2度程迷う。GPSでは経路から逸れると戻るのが難しい。 迷ったときは人に聞く。 12:50 コスモス畑 13:00 22番平等寺(びょうどうじ)仁王門 さらに階段を上がった所が平等寺本堂 平等寺大師堂 平等寺でコンビニ握り飯の昼食後14:30 23番に向け出発。標高60mの平等寺から標高20m地点まで下がり125mの峠を越えて0mの23番まで距離21kmである。 16:10 23番薬王寺(やくおうじ)仁王門 薬王寺本堂 17:00 薬王寺のある町、日和佐の民宿(素泊)に着く。夜食は居酒屋へ。 徳島県の23札所を全て打ち(参拝)終わる。 自転車走行距離:30km 徒歩:8km この日の手記 「遍路道はゆっくり歩いていればいつか次の寺に着き何時か88の寺を廻り終える。何事もやっていれば何時か高みにたどり着く。しかし、遍路は88番で終わりではなく、1番に戻って1回の遍路の終わりとしている。遍路では終わったと思っていると初めに戻っている。遍路を終えた時に、少しでも得るものがあったら、さらに上を目指すなら、物足りないなら、何も得られないなら・・・・もう一回りしたら??という事で2回目の遍路を始めるのかもしれない。(歩き遍路と話してみると3回目、5回目の遍路をしているという人が多い)」 ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ 11/6 徳島県の札所全てを打ち終わり次は高知県であるが、高知県の次の札所までは80km近くある。そこで次回の遍路のために、高知県との県境まで行くことにした。 宿から高知県境まで35km 標高100m程の峠が1つあるだけであとは海岸線沿いで楽勝と思ったが、小さい登り下りがたくさんあり、時間を食う。県境の手前10kmの阿波海南駅前にヤマト運輸の営業所があったので行きにそこに荷を預け、そこからは空身で往復する。 7:30 宿出発。 7:30 宿のある日和佐の大浜海岸は海亀の産卵場所として名高い。 砂浜は綺麗だった 9:10 牟岐(むぎ)駅待合室で休憩 10:00 別格霊場 第四番鯖大師本坊 10:10 南洋の海岸、夏ならばひと泳ぎしたいのだが 11:00 国道脇は海 11:30 徳島県と高知県の県境の水床トンネル 12:15 海南のヤマト運輸の営業に着き自転車を解体、梱包して自宅に送る。 13:40 近くの食堂で昼食兼1回目の遍路の無事終了を祝して乾杯。 14:30 バスで牟岐駅へ 15:00~17:00 牟岐駅から徳島行きのJrに乗る。車内で遍路帰りの女性と話す。30才位の愛媛県から来た人で、17番から高知県境まで6日間で歩いたとの事。2時間遍路の話が尽きなかった。 途中、雨が降り出した。雨は11/2夜中と今日夕方、幸い自転車に乗っている時は降られなかった。ラッキーである。 19:40 徳島空港から飛行機で帰宅。 自転車走行距離:44km 6日間の総自転車走行距離:204km 6日間の総歩行距離:34km 自転車遍路 *国道の走り方:国道脇に歩道があるときは歩道を走った。しかし、歩道の巾が2m以下で交通量の少ないときは車道を走った。狭いと自転車に付けた荷物がガードレールや木に触れて危険だ。 *トンネル:トンネルは怖い。トンネルの照明が明るい場合歩道幅が2m以上あれば良いが、歩道幅が狭いと平衡感覚が失われる。照明が暗いと歩道幅が2mあっても、更に自転車のライトを点けても平衡感覚が失われ、怖い。狭い歩道や照明が暗いトンネルは車道を走った方が良い。2回目の自転車遍路からはライトを一番明るい物に変えたが、トンネルは走りたくない。 *荷物:登山と同様に自転車でも荷物は軽い方が良い。遍路の荷物は意外にある。金剛杖、納経帳、数珠、ロウソク、線香、納め札、これ等の小物を入れるカバン、ガイドブック。また自転車用品は自転車を送る時の梱包材、自転車用バッグ2個、工具、予備のチューブ、空気入れ、ライト、GPS。これに着替え、洗面道具カメラ等10kgを越える。 *走行時速:宿泊地等の予測を立てるため、走行時の時速を知る必要がある。感覚では自転車の速さは歩きの3倍ぐらいであろう。遍路で走る四国の道は平野は少なく、坂道が多い。荷を付けた自転車の速度は道が上りか下りかにより全く異なる。上りの急坂は歩行速度と同じ5km/hくらい、下りの場合道が広く見通しが良く、通行量が少なければ30km/hは出るが、そんな道は少ないので平均20km/hであろう。5と20を足して2で割れば平均が出そうだがこれは間違いだ。仮に20kmの上り坂を往復した時の平均時速を計算してみる。行き(上り)は20/5=4時間かかるが、帰りは20/20=1時間である。平均時速は(20+20)/(4+1)=8km/hとなる。 実際の時速を長距離走った11/2,11/4,11/5,11/6の記録から推定してみると約10km/hである。8km/hとは少し違うが仮定した上り、下りの時速が推定値なので、合っているとしよう。 遍路を始める前は自転車を使えば歩き遍路の1/3の時間で廻れると考えていたが、1/2と考えた方がよさそうである。 以降の自転車遍路では時速10km/h、1つの寺の参拝時間は0.5時間で計画を立てた。 *自転車を送る:四国まで自転車を持参するのは大変なので送った。色々調べたが、ヤマト運輸のヤマト便というのが一番安かった。分解し、袋に入れて自転車の部品という名目で送る。送料は2千円から5千円でその都度違っていた。原因は袋への入れ方である。自転車を袋に梱包する場合形が直方体ではなく不定形になる。送料の計算は容器の縦、横、高さを掛け算した数値で決まる。梱包した自転車は平行四辺形だったり、5角形だったり、厚さは場所によって異なる。測る場所はヤマト運輸の社員任せなので、その都度送料が異なるようだ。特に横(巾)は場所により異なるし、測りにくいので、20cmか30cmかで計算に大きな差がでるのだろう。送り先は行きたい場所近くの駅前にあるヤマト運輸の営業所にし、営業所の一角を借りて自転車を組み立てた。 遍路・高知県Ⅰ へ行く 遍路総集編 へ行く トップページ へ行く |