東海自然歩道(4)三重県

2019年10月5日~2020年3月21日(11日間) 単独

 
2020年3月21日、三重県の東海自然歩道を歩き終えた。当初は岐阜県を歩く予定だったが、三重県桑名市に住むワンゲル同期、学科も同期の伊藤喜文が「俺が元気なうちに三重県を歩いてくれ。駅から歩行地点まで送迎してやる。」とのことで、三重県を先に歩く事にした。三重県の自然歩道を歩き終えた3日後、彼の訃報が届いた。キブンの冥福を祈る。
三重県の東海自然歩道は公称167km(枝道は除く)であり、延べ11日で歩いた.
前半の鈴鹿山脈山麓の山道や林道は荒れた所が多かった。また、数年前の台風により山道が寸断され、まだ復旧されない所は迂回したり、県道を歩いた。コース上の山は霊山(765m)、笠取山(845m)、尼ヶ岳(958m)、寄り道登山の山は養老山(859m)、大洞山(1013m)と少なかったが、山麓の山道、荒れた林道が多かった。    


2019年10/5 岐阜県の近鉄養老線美濃津屋駅から三重県との境、川原越を歩く予定だったが台風被害で通行止め。検討した結果養老山に登り稜線伝いに川原越にいくことにする。お陰様で?予定外の養老山に登れた。しかし、川原越まで通常1.5時間の所が5時間かかり、その後の山道も荒れており、目的の東林寺に着いたのは17時直前、待っていたキブンはだいぶヤキモキしたようだ。

10/6 朝、宿から東林寺までキブンに送ってもらう。この日は県道歩きが主流、最後の2時間程だけが山道になる。夕方、この日の目的地、福王神社から桑名駅まで送ってくれる間に桑名市の穴場の観光名所を案内してくれ、楽しい時間を過ごした。

11/4 この日もキブンに送迎してもらう予定だったが、直前になって入院する事になり、福王神社までタクシーを使う。道はほとんどの区間林道、県道だった。宿泊は湯の山温泉の国民宿舎、自然歩道のルート上にあり、温泉を楽しむ。

 福王神社から柘植駅までの東海自然歩道は御座所岳を中心とする鈴鹿山脈山麓の山道、林道、県道を繋いで作られており、山頂は経由しない。

11/5 湯の山温泉からは林道かと思いきや、荒れた山道が1時間半、その後は林道が延々とつずく。 

 

 最後は椿大神社、桃林寺と参拝し、キブンの回復を祈る。

11/30 出発地点の石水渓まではタクシーを使う。まず渓流沿いの林道を上り安楽越(あんらくごえ)という峠を越すと滋賀県に入る。この峠は秀吉が大軍を率いて越えたということだ。3時間程滋賀県の山里を歩いた後、鈴鹿峠を越えて再び三重県に戻ってくる。鈴鹿峠から4kmほど自然歩道は家康が整備した東海道を歩く。なかなか味のある自然歩道だ。毎回、宿探しには苦労するが、峠直下に猪鍋を出してくれる宿を見つけ、ちょっぴり江戸時代の旅人の気分を味わった。

12/1 。鈴鹿峠(357m)から初めての宿場、坂下までは2kmほどで1時間もかからない。東海道がここで鈴鹿山脈を越す理由が分かった。宿から旧東海道を2時間程ゆっくりと歩いた後、関西線柘植駅まで県道を5時間半歩く。本来ならば県道ではなく山道を6時間程歩くコースだが、台風のため道が寸断され現在も通行止めになっている。舗装道路は楽だが味気ない。

1/18 柘植駅から林道を歩く事2時間程で霊山(765m)山頂に着く。三重県に入って初めての山頂である。山頂付近には柘植(つげ)の木の自然林があった。霊山の下りは3時間ダラダラした山道と林道の繰り返しだった。この日の宿は新大仏寺からバスで伊賀市へ行き、由緒ある古い料亭に泊まり、伊賀忍者に思いを馳せた。

1/19 朝、所々雪の残る林道を歩き笠取山(845m)に向かう。笠取山の山頂直下まで行ったが、山頂部は自衛隊のレーダー基地で立入禁止であるので、登った事にしよう。笠取山を下り、また古い林道を沢沿いに登り詰めると、そこは、別天地だった。まず目に飛び込んだのは風車、いや、風力発電装置、次は幅の広い舗装道路である。ここは青山高原(標高750m程)と言うリゾート地、想像していた風景との違いに戸惑った。道路の脇に自然歩道があるのだが、道路の方が景色がよさそうで車も少ないので、道路を1時間半程歩く。青山高原からの下りは別荘地の中の道だった。


3/15 出発地点は近鉄西青山駅、林道、県道、林道の繰り返しだ。県道と言ってもほとんど車は通らない。16時、自然歩道上にあるメナード青山ホテルに着く。他に宿はないのでここに泊まる。2食付き2万円である。コロナ騒ぎで客は数名だった。

3/16 朝外を見ると、真っ白だった。昨日、今日は晴れの予報だったのだが季節外れの大雪のようだ。8時半に歩き出すが時折雪が舞い、寒い。この日は久し振りに山頂を2個踏むコースだったが、諦めて途中から下山する。夕食前に帰宅できた。

3/21 前回雪で撤退した三重県最後の区間を日帰りで歩いた。三重県の自然歩道の急坂はコンクリート製の丸太を最大傾斜線に対してジグザグではなく一直線に並べて作られている。急傾斜でも手すりやロープがない所が多く、下りの場合恐怖感を覚える。尼が岳もこの丸太が延々と続く登山道だった。大洞山(おおぼらやま)は登り降りは急だが山頂は離れた2つのピークがあり、その間はなだらかなで散歩気分で歩けた。

16時半中太郎生バス停に着き、三重県の東海自然歩道を歩き終えたことにする。奈良県境までは4kmほどあるが、この部分は奈良県の時に歩く予定。

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