西条祭りと観音寺ちょうさ祭り
2015年10月14日~18日
愛媛県を自転車遍路の際、祭りに遭遇し野次馬となる


西条祭り会場と遍路コース

遍路の途中で西条祭りと観音寺ちょうさ祭りに遭遇した。祭りがあまりにも素晴らしかったので、遍路を中断して野次馬に変身した。遭遇するまでこれ等の祭りの事は全く知らなかったが、一見の価値はあると思ったので、独立したページで紹介する。ぜひ本物を一見することを勧める。
西条まつり:江戸時代から300年続く五穀豊穣を感謝する神事で、農業が盛んな愛媛県西条市の秋祭りです。伊曽乃神社、嘉母神社、石岡神社、飯積神社の4社(別の場所で行われる)の例大祭の総称でもあり、氏子各町の150台におよぶ屋台(だんじり、みこし、太鼓台)が奉納され、その数は日本一ともいわれています。
だんじり:日本の祭礼に奉納される山車(だし)を指す西日本特有の呼称。
だんじり、太鼓台は通常車輪をつけて運行するが、要所で車輪をはずし150人の人(伊曾乃神社のだんじりは2~30人)により担ぎ上げるかきくらべをする。中でも10月15、16の両日は見どころが多く、だんじり、みこしが終日にわたって練り歩くさまは、豪華絢爛な祭り絵巻を想わせます。伊曽乃神社の場合、早朝の「宮だし」、神様をお迎えする「御旅所」、「御殿前」の差し上げ奉納など、細工を凝らした屋台が列をなし、太鼓や鉦、人々の祭ばやしの声が町中に響き渡ります。最後は、川を渡り神社へ帰ろうとする神輿と、それを取り囲むだんじりが繰り広げられる「川入り」は壮観そのものです。夜には各だんじりに100個ほどのロウソクが入った提灯が飾られ、幻想的雰囲気を醸し出している。

2015.10.14 愛媛県の2回目自転車遍路のため14日朝、船橋市を出て今治市から出発し、午後に4つの寺を参拝、16:30に西条市伊予小松駅近くの宿に着いた。宿の人の話では、ここは今祭りの最中なのでぜひ見てこいとのことなので、散策に出かける。しばらく探したが見つけたのはだんじり1台、引き手は酒を飲んで路上で談笑している。こんなものかとそこから帰ってしまい、夜は宿で他のお遍路さんと談笑してすごす。しかし、宿の人の話では、の周辺は石岡神社の祭礼地区で30台あまりのだんじりがあったとのことであった。

 
17:00 石岡神社地区のだんじり、引き手は明日に備え英気を養っている

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10:15 宿で早朝に石岡神社にいけば集結しただんじりが見られるかもしれない、と聞いて6時半に宿を出発する。7時に石岡神社に着くが人っ子1人いない。ただ、提灯に明かりがともっているだけだった。(早朝3~4時に石岡神社に集結しその後石岡神社地区をグルっと運行したらしい。)
15日は標高745mの60番横峰寺に参拝予定だった。高所にある寺で時間がかかりそうなので、祭りは一時中断して遍路に徹する。15時横峰寺の参拝を終え、15時頃また石岡神社地区に戻ると、祭りの名残に遭遇した。
この日は石岡神社地区の外れの湯之谷温泉に泊まる。この宿は遍路宿ではないが、良い宿だった。
以下の写真の日にち正確ではない
 
7:00石岡神社、人っ子一人いない。祭礼の提灯だけが灯っている

 
7:00 石岡神社拝殿             7:00 石岡神社前広場、ここにだんじりが集結?


11時~12時 60番札所横峰寺(よこみねじ)       15:30 神輿は早帰り?3人で担ぐの?


15:30 子供主体のだんじり            15:30 小さな地元の神社もこの賑わい

10.16 15日泊まった宿の主人が「明日早朝2時ごろから近くで伊曾乃神社のだんじりの集結が見られるのでぜひ行ってみたら」ということで、真夜中に眠い目を擦りながら集結地に行ってみた。宿から自転車で10分程、行って驚いた。圧倒された。以下、真夜中のだんじりです(2:20~3:40)。


2:20 また新たなだんじりが到着した。後ろからも続々新たなだんじりが来る。


2:20   また1台到着。            2:30 だんじりを広場の端から綺麗に並べていく。


2:30 こちらでは2台のだんじりが接触?けんか?   いや、1年振りの再開を喜んでいるようだ。


2:30 広場の両側に整列しただんじり、提灯の中は電球ではなくロウソク。提灯が燃えたり消えたりしないのが不思議だ。


2:40 広場の端の暗い所もだんじりが整列


3:00 だんじりの下では明日の運行に備えてエネルギーを補給している。

 
3:10 そろそろ集結も終わりの時間かな。伊曾乃神社のだんじりは77台あるとの事。 


3:10 まだまだ駆け込んでくるだんじり       3:20 宿への帰り道にであっただんじり

8:20 4時前に宿に帰り、3時間ほど寝てから遍路に出発。しかし、途中に祭り見物も取り入れる事にする。
8:40 今朝の祭りの主役、伊曾乃神社参拝。9:00 早朝のだんじり集結地、誰も、何もなかった。
9:20~40伊予西条駅近くの伊曾乃神社だんじりコースで昼間のだんじりを見る。夜とは違っただんじりだった。


8:40 伊曾乃神社、祭りの当事者とは思えない程静かだった。  伊曾乃神社拝殿


9:20 提灯を外しただんじり、この形が多い     「かきくらべ」ではなく方向転換している所


9:20 神輿、伊曾乃神社では4台しかない        だんじり(他の地区では太鼓台と言うようだ)


9:20 この形のだんじりは伊曾乃神社では珍しく77台中数台との事。他の地区では多いらしい。

祭り見物を終え、自転車遍路に戻り30分程走ったとき、又だんじりに遭遇した。後日調べた所、このだんじりは飯積神社のもので、太鼓台というらしい。飯積神社の運行コースは遍路道と重なるようで、何台もの太鼓台にであった。


11:00 休憩中の太鼓台は子供達の遊び場、10年後の自分を想像しているのかも


11:30 西条市の外れ、車が太鼓台を引いている。これだけの人数では車に頼るのもうなずける。

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10.17 この日遍路道最難関と言われる66番雲辺寺(うんぺんじ)(910m)を参拝し、父の実家のである三豊市財田の従兄の家に行く。従兄の家族はその日多忙(祭り?)との事で観音寺市内で従兄と会食をし、宿を取ってくれた。ここも秋祭りの最中だった。またまた野次馬根性がでて夕食後、琴弾八幡宮大祭見物に繰り出した。
観音寺(かんおんじ)市のちょうさ祭り :観音寺市内には計117台の「ちょうさ(太鼓台)」があり、10月の毎週末には各地(琴弾八幡宮、さぬき豊浜、他)でちょうさ祭りが開催される。金糸銀糸刺繍が美しい絢爛豪華な「ちょうさ」は、大きいもので3トンあり、迫力十分だ。西条祭りでは太鼓台と言っただんじりを観音寺では「ちょうさ」というようだ。また、観音寺では夜間の照明はロウソクではなく電球である。
20時 徒歩で琴弾八幡宮大祭の観音寺駅前、夜間運行見物に行く。9台のちょうさのうち5台が運行していた。ちょうさは少しずつ違いがあり、名前が付いている(後日の調査)。
ちょうさ祭りの音:写真では祭りの音は表現できないが、ちょうさからは太鼓、呼子、人の掛け声などが聞こえてくる。「かきくらべ」のときはこれ等の音と上に居る人の身振りに合わせて太鼓台を持ち上げる。
かんんじ:子供の頃観音寺の隣にある父の故郷、財田村(現、三豊市)に1か月程滞在した。財田村から1番近い都会は「かんのんじ」でよく話題に出てきた。それ以来観音寺はかんのんじと発音する物と思っていたが、これを書くにあたり調べた所、「かんおんじ」とフリガナしてあり、驚いた。観音菩薩は「かんおん」が連声により「かんのん」となり、「かんのんぼさつ」と誰もが読む。観音寺市の由来となった69番札所、観音寺は通常かんおんじとフリガナしてあるが、正式名称はかんのんじである。観音寺市民は何と言っているのかな。



20:30 太鼓台、だんじりよりボリュームがあり照明は電気   壱号中太鼓、一番上の緑の電飾は壱かな


アレ、女の子が                  壱号ちょうさが通り過ぎると


次のちょうさは4号上若太鼓、旗に紺色の丸い模様


次は9号社家太鼓、白い小さな電球が無数に垂れ下がっている


8号茂木太鼓、緑の旗と緑のハッピ


7号上市太鼓、緑色の小電球と紫の旗


20:50 しばし休憩、本番に備える       21:00 本番の「かきくらべ」が始まる。壱号


8号のかきくらべ             7号のかきくらべ、まてよ、左側の人は8号のハッピを着ている?
                    どうもここでも人手不足は深刻なようだ

21:30 帰り道に祭りの主役、琴弾八幡宮に寄り道、ちょうさの周りとは違って静かだった。
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10.18 朝、従兄の家に戻りそこから遍路を再会する。午前中に67番大興寺(だいこうじ)に参拝し、次の68,69番は観音寺駅近くに有るので駅前に13時頃戻って来た所、又祭りの運行に遭遇し、祭り見物になった。
さらに観音寺市から三豊市に入り、70番本山寺(もとやまじ)を参拝した所、直ぐ隣にある高良(たから)神社境内にちょうさが入ってきて、かきくらべを始めた。どうも観音寺市の近隣の町でも同様の祭りを行っているようである。


13:00 番外、駅通り子供太鼓、子供用とは見えない立派な物   壱号中太鼓


弐号本若太鼓                  3号酒太鼓、ハッピに酒の文字


4号上若太鼓                  7号上市太鼓、方向転換中


8号茂木太鼓                  9号社家太鼓


14:30 70番本山寺本堂、国宝とのこと      高良(たから)神社、神社前でかきくらべ

 
まず肩まで担ぐ                掛け声とともに差し上げる。 色んなハッピの人が共同で


神社の前でのかきあげの順番を待つ太鼓台        15:50 この遍路最後に見た太鼓台、

日本の各地で祭りが行われているようだが、私は祭りのある所に住んだことがない。もし住んでいたら、祭りにはまっていただろう。

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